月明りに悶える孕女
内容紹介
笹木楓真は、しばらく外国で暮らしていたのだが、
最近帰国して個人の画廊を構えた画商。
最近帰国して個人の画廊を構えた画商。
親からはよく結婚を勧められるが、
今のところは仕事メインで、結婚などは考えていない。
そんなある日、両親から従兄弟が交通事故にあったと聞かされる。
命に別状は無いらしいけれども、しばらく入院が必要だという。
お前も気をつけろよ、と言われつつ、結婚のことでプレッシャーをかけられる。
そうやって親がしきりに結婚を勧めてくるのは、
楓真の家系に古くから伝わる言い伝えが原因だった。
「月が三○○を数える前に命を授からぬ場合、一族の天運地に落ちるものなり」
要は25歳くらいまでに子供を作らないと一家そろって運が悪くなる、といった言い伝え。
従兄弟は一族の言い伝えを無視して独り身でいた結果が今回の事故なのだと父親は言う。
そんな事、ただの偶然だと信じたいが……。
さすがに少し気になってしまう楓真。
言い伝えがどこまで本当の事かはわからないが……万が一、
本当に運気が下がって仕事に支障がでてしまっては困る。
となると、結婚のことは二の次にして、
自分の子どもを産んでくれる女性を見つけるのもありじゃないかと思い直す。