残念な俺達の青春事情
内容紹介
「はじめまして、愚民ども」
それが彼女――皇 燐音の第一声だった。
嘲るような笑顔とともに言い放たれた毒まみれ……というか毒そのものな言葉。
けれど、すぐに彼女は自身の不用意な発言を後悔することになる。
その後具体的に何がどうなったのかは、ネタバレになるのでここでは割愛するけれど
ともあれこれが本作の主人公である俺こと宮藤 泰が燐音に興味を抱いたきっかけで
彼女が俺達の仲間――『非公式生徒会』の一員となる最初の一歩だった。
そして、この日を境に彼女の人生は一気に形を変えていく。
果たしてそれが良かったのか、それとも悪かったのか。
その答えは本人以外あずかり知らない。
けれど、俺にもこれだけは言える。
完璧な人間なんていうのはこの世界のどこにもいなくて、
俺達は誰もがみんなどこかしら不完全で、残念だ。
でも、だからこそ人は誰かと手を取り合って、一緒にいることが出来るのだ、と。