ヴァンパイアクルセイダーズ
内容紹介
東アジア統治区コロニー214―――ヴァンパイアの政治的頂点となるサグラダ評議会の決定は人類完全支配。アヴァロン島と隣接するこのコロニーの統治者として、また砦攻略の為に、クド=リクアリアは新たに赴任してきた。クドはクルセイダーに対して優秀な戦闘成績を持つカウンタークルセイダーである。その能力ゆえに「ブラディラスト」の異名を持つ。アヴァロン島を望む海岸に立つ城。ここがコロニー統治者の居城である。クド赴任の数日前、このコロニーは人間達の叛乱によって破壊された。飼われていた人間達は逃げ出し、その機能は不全状態であった。クドは荒廃した城の中で、本来このコロニーを支配していたクドの妹、エルフィーナのお世話役をしていたMPD(マルチパーパスドロイド)のエイブル・サーヴァントに出会う。エルフィーナはコロニーで叛乱が起きる直前、姿を消していたのだ。何も無い状態で手もつけられないクドは、情報収集のため、また、失踪した妹の手がかりを得るために島へ潜入する事にする。姿を人間に変え、対神聖物アンプルを打ち、アクセサリ形態となったMPDを従えて。島の中は人でごった返している。人間牧場から脱出した者を大量に取り込んだためか路上に人が溢れている。しかし人々は活気に溢れ、皆生き生きと動き回っている。人々の波がある一点を中心にして矩形を作り出す。そこに光に満ち溢れた幻覚を纏った少女の姿があった。それは人間達の中で気さくな笑顔で談笑している妹エルフィーナの姿だった――