イノセントガール
内容紹介
「芸術家には2種類のタイプがいる。表現したい者と、伝えたい者だ」──そのどちらも、俺は捨てた。俺、『七海航(ななみわたる)』は一切の過去を隠し、芸術とは無関係の学園生活を送っていた。──だというのに、家庭の事情で芸術学園に転校することになってしまった。全寮制の学園で俺が入ることになった寮──『ドリーム荘』そこには知人他人含めて、4人の同居人がいた。同級生でなにを考えてるのか分からない水彩画家、『綾代かがり(あやしろかがり)』。3年ぶりに再会した義妹、声楽を専攻している『七海雛子(ななみひなこ)』。ほんわか系幼馴染み、立体造形を専攻している『御堂このか(みどうこのか)』。半分商業プロ作家(エロ含む)、文芸学科の『逢坂鼎(おうさかかなえ)』。芸術家ってヤツは(その卵も含め)かなり変わってるヤツばかりで、一癖も二癖もある彼女たちと俺の、ひとつ屋根の下での生活が始まった。まあ、大丈夫。俺の過去は守られるはず────って、駄目だったよ!初日からバレたよ!俺の最大の秘密──あんなコトが周知の事実になってしまい、ある意味お先真っ暗な学園生活のスタートである。ああもう、どうなるんだよこの先!俺はもう、芸術なんてやる気はないんだよ!!