[ちょこっとレビュー]　さくらテイル　(Fizz)

凛々しく精悍な彼女の姿に見惚れたその半日後、しかし正宗は今度はその対極に位置する少女と出会う。

陰と陽。
学園寮で数年ぶりに再会した幼馴染は、久しく見ないうちに、あまりよろしくない方向へと大きな変貌を遂げていた。
かつては大好きな隣のお姉さんとして慕った筈の人が、伸ばし放題の髪と、色気の欠片も無いジャージを余所に顔を近づけてくる。
年頃の異性に感じるものとは程遠い胸の高鳴りが物悲しく起こる。

「マサムネ」

三角パックの牛乳を大事そうに両手に抱えた彼女が、たどたどしく囁いた。

「さっきは危なかったね。助けてあげられて良かったよ」

新しい季節。新しい学園。そして個性的なヒロイン達との新しい出会い。
桜の大樹に抱かれた『王立春宵学園』を舞台に、少女達との物語が紡がれてゆく。

●『相羽朋乃』
正宗の幼馴染であるみかげを意識した朋乃は、今まで以上に正宗の「特別」になりたいと奮闘するも、不器用さゆえあれこれと失敗してしまって……。

●『リディ・ド・ル・フェーヴル』
一度実家に帰ることになった柚子紀の代わりに、正宗がリディの側で執事（？）として働くことになるが……。

●『若葉凛子』
中間考査が近くなり、正宗は凛子と一緒にテスト勉強することになるが……。

●『郁子・リビングストン』
不思議な夢を見る郁子だったが、その夢がどんどん他のキャラへと伝播してゆき……。

●『美和文月』
美香ばかりに世話を焼く正宗に嫉妬してしまう文月だったが……。

●『金宮なつみ』
なつみの意外な弱点を知る正宗。その“弱点”が二人の距離を縮めてゆき……。

●エクストラストーリー『朝凪のさくらテイル』
夏休み、人魚伝説が残る海辺の田舎町『白浜町』へと遊びにやってきた正宗、
みかげを始めとした『さくらテイル』の面々。
白浜海岸や海賓荘、海神神社など、何処かで見たようなロケーションが登場する番外編。

●エクストラストーリー『ゴルゴンゾーラチーズ城殺人事件』
正宗が持ち出した『Fizzzzsoft』のレトロゲー『ゴルゴンゾーラチーズ城殺人事件』をプレイすることになった郁子だが……。
郁子メインの番外編。

相羽 朋乃　（CV：桜川未央）
正宗（主人公）のセカンドスクール時代からの同級生。
正宗とは、お互い性差を感じない友人として気楽に付き合える相手。
周囲の友人に比べて身体の成長が遅かったことに若干コンプレックスがあり、
男っぽい性格ともあいまって奥手になってしまった。
そのため、色恋沙汰が苦手。
頭の方は平凡。
但し、数学のみ抜群に成績が良く、それだけ入学試験でも学年一位だった。

リディ・ド・ル・フェーヴル　（CV：青葉りんご）
成績優秀・スポーツ万能・品行方正な優等生。
コンパクトなボディに全ての才能を詰め込んだハイスペック少女。
ただし胸は無い。
態度はデカイがそれに応じた才能・能力を持っており、
尊大さはそれに裏打ちされた自信の表れでもある。
飛び級した上に主席で合格したため、新入生の総代を務めることになる。

若葉 凛子　（CV：小倉結衣）
二年生の眼鏡少女。
極度の近眼で眼鏡無しでは殆ど何も見えない。
年下にも丁寧口調で人当たりは良い。
しかし天然なところがあり、言ってはいけないようなことをポロリと口にするうかつさがある。
本好きで、図書館に入り浸る日々。
熱中するあまり、本を読んでいる間は何かされても全然気づかない。

郁子・リビングストン　（CV：姫川あいり）
クラスメイトの少女。主人公とは席が隣同士。
子供っぽさに満ちた天然系少女。
無邪気で明るく能天気。しかもお人好し。
忘れっぽかったり、すぐ虚勢を張ったりと、なにかとお子様である。
ピタゴラドジっ子で、コケル→手からリンゴが飛んでいく→バケツにホールインワン
→重みでシーソーが傾き鉢植えが転がり落ちる…
最終的には何故か水の入ったバケツが本人の頭の上に振ってくるという奇跡の連携がよく発生する。

美和 文月　（CV：まきいづみ）
柔らかな物腰の優しい先輩。
茶目っ気もあり、同級生下級生を問わず人気がある。
しっかり者そうに見えて抜けているところも多く、何気に目が離せないという面もある。
世話好きで、いつも誰かの世話を焼きたくてウズウズしている。
庇護対象を見つけると放っておけないらしい。