お願い、お義母さんって呼んで! 〜義母になりたいオンナと、恋人にしたいボク〜
内容紹介
「いいか、健喜。突然だが、今日からこの人はお前の‘‘お義母さん’’になるぞ」
父さんが再婚相手を連れてきた。
「ほら、どうした? 新しいお義母さんに挨拶をしなさい」
「…………ども」
ボクは相手に目線を合わせないまま、小さく会釈をする。
このまま他人行儀を貫く……これこそがボクに出来る最大限の配慮だ。
心を開くつもりはない。どんなに仲良くなったとしても、いつかは離れ離れになってしまうのだから――。
「えっと……健喜くん、でいいんだよね? 私の名前は《千早》です。
その……せ、精一杯お義母さんとして頑張るから……っ! 今日から、宜しくね……っ!」
しかし、その声を耳にした瞬間……ボクの心は大きく揺さぶられた。
ボクは思わず顔を上げ、相手を見やる。
すると、二度目の衝撃が起こった。
(ど、どうしたんだ……い、息苦しい……っ。身体も熱くて……どうにかなってしまいそうだ……っ!? そんな……ま、まさか……ボク……)
そう……ボクは千早さんに、一目惚れをしてしまったのである――。
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