夏色ラムネ
内容紹介
ここにもう一度、人をたくさん集めたいんだ――
幼いときに家庭の事情で、三年ほど田舎にある祖父母の家で生活していた鶴岡悠。
はじめは慣れない田舎暮らしに戸惑い、周囲に打ち解けられなかったのだが、滞在が長引くにつれ、徐々に友人もでき、彼らと一緒に過ごすうち、 内向的な性格も徐々に変わっていった。
それから数年経って幼少時代をすごした町に戻ってきた悠は、転入初日にかつての友人たちと再会する。
しかし、久しぶりに再会した友人たちの間には 子供のときのような雰囲気はなく、どこか溝があるように思えた。
それを寂しく思う悠は下校している途中、昔よく友人たちと通っていた駄菓子屋の前でふと足を止める。
そこで再会した店主のおばあさんから年齢的にそろそろ店を閉めようかと思っていることを聞く。
弱気になっているおばあさんを励まし、店を存続させるため一念発起する悠。
そして昔、仲の良かった友人たちにも手伝ってもらおうと声を掛け始めるのだが、そこは色々と前途多難な問題が待ち受けていて……