プリンセスマテリアル
内容紹介
この物語は中世ヨーロッパをモチーフとした錬金術が発展した大都市で幕が上がる―――当時の貴族たちの間では、自らの愛人や性奴隷などに淫靡なドレスを着せたり、私的で淫らなパーティーを催すことが流行しており、一部の好事家の間でその『ファッション性』や『過激さ』が競われていました。このアングラな趣味はいつしか、社交界にも広まり――自分たちの所有する、生きた「性玩具」をより愛で、誇るために、性玩具の少女たちをモデルとした品評会として密かに広まっていったのです。この淫らに着飾り、痴態を晒す少女モデルたちをいつしか貴族たちは『マテリアル』。そして、その中でもとりわけ美しく淫らな少女たちを『プリンセスマテリアル』という名前で呼ぶようになりました。プリンセスマテリアル―。それは、時に人としての尊厳を完全に捨て、仕える主を悦ばせるためのあらゆる要求、恥辱を嬉々として受け入れる、技術的にも、精神的にも秀でた傾国の牝人形に与えられる称号。その褒章として、トップモデルとしての地位、名声を手にすることが出来るのです。その名声を得るため、少女たちも、ほんの一握りの可能性に賭け、人生逆転夢を見て――自ら飛び込んで行きました。この物語の主人公は、ルーク・ヴァン・レティシード。『錬金術』を修め、 少女達に淫靡な高揚をさせるドレスを制作する『デザイナー』。ルークはまだ駆け出しですが、その腕は何人もの貴族に認められるほど。彼には、いつしかパトロンがつき、自らのアトリエを開く事ができました。ルークにも、栄光を夢見る少女たちと同じように夢がありました。それを叶える為、自分のアトリエの中で誓います。それは――『プリンセスマテリアル』達が集う大会で、自ら作りだした『作品』を優勝させること。ルークは、その夢のために必要な女の子(マテリアル/原石)を発掘し、プリンセスになるべく教育する為、ひいては自分の夢の為、行動を開始するのでした。