てんあく
内容紹介
主人公、沖田昇一は盗みと喧嘩が得意な少年。この日も、前日の晩に繁華街で喧嘩していたのを警察に捕まり、留置場で一夜を明かしたばかりだった。そんな彼が交差点を渡ろうとすると、信号無視で突っ切ろうとする車が突っ込んできて、前を歩いていた女の子が撥ねられそうになる。咄嗟に飛び出し、その子の背中を押す昇一。そして、突き飛ばした子供の背中と車のバンパーの記憶を最後に、彼の意識は途切れる。気が付くと、昇一は奇妙な場所にいた。戸惑う彼の前に、死神が現れ、現状を説明する。彼は車に撥ねられ、意識不明の状態にあるという。つまり、今の昇一は意識だけのもので、幽霊に近い。そして、今いる場所は冥府(つまり霊界)で、 現在彼が蘇生するかこのまま死亡するかを審議中、という。その結果が出るまでの十日間、昇一はこの校舎内で待機状態となる。彼の世話に付くのは、天使の卵ミリィと、悪魔見習いのメルティの二名。そして不干渉を決め込む死神の千薙(ちなぎ)。こうして、彼の生死判定が出るまでの十日間。天使と悪魔が喧嘩をしたり、主人公の肉体を狙う亡者が襲ってきたり、 交通事故で亡くなった義妹の調査をしたりと、奇妙な四人でのてんやわんやな共同生活が始まる。