仏蘭西少女~Une fille blanche~
☆ストーリー
大正壱拾弐年(西暦壱千九百弐拾参年)五月六日(日曜日)
仏蘭西(フランス)帰りの友人が遺したものは
地下室に眠る純白の少女‘ユヌ・フィーユ・ブランシュ’だった・・・・・・
欧州大戦が終わり、狂ったような好景気の後、
必然として襲いかかって来た不況に世相は騒然とし、今にも革命が起きようか、と言う時代。
主人公・矢旗澤政重子爵は、何の不自由もなく、
また何の刺激もない境遇で、無為に日々を過ごしていた。
そんな折、ここしばらく屋敷に籠っていた友人・織田桐治道伯爵が
不意に屋敷へ来るようにと招待状を送ってくる。
同じく屋敷に招かれた義妹・矢旗澤香純と
旧来の友人・眞山皐之介とともに織田桐邸へ向かったが、
そこで彼らが目の当たりにしたのは、治道の突然死だった。
後日、政重は織田桐邸の怪しげな執事・キャリバンから、
治道が政重に宛てたという遺産を受け取ることになる。
それは、織田桐邸の地下室に安置されている不思議な少女だった。
政重が眠る少女の耳元で言葉を囁くと、
少女は蒼い瞳を開き「ごしゅじんさま・・・・・・」と言い、あたかも花が綻ぶように笑った。
そして、執事は、御主人様は少女に何をしてもいいのだ、と告げた。
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